アルテック ALTEC 515E の導入
2008.6.13
 軽量コーン紙 強力なマグネット アルテックファン 15インチウーファーなら一度は使ってみたい。

 今回予算の関係でフェライトですけれど515Eを手に入れて 416−8Aから交換して使ってみます。
 上杉さん設計 TAP25 300Bppでは ちょっと低域が緩かった416−8A 
 果たして球アンプで515Eを駆動できるのか? 416−8Aみたいにピアノが美しく鳴り響くまで
 ネットワークを調整することができるのか?

まだパーツも揃っていない、8Ω用のインピーダンス補正が残っていたりして
不十分なままのスタートです。

 自分用の記録としても もしかしたら後からネットワークで闘う絶滅種の方に僅かでも参考になれば、
 と思って残します。まとまりが悪く見難いかと思いますがご容赦下さい。 


2008.6.13

時間が出来たのでオーディオスタート

まずは 「自分の音」と言えるくらい そこそこまとまった
416−8A+2420+2405 ネットワークは全て自作です。

ウーファーとMDのホーンは -12dB/oct で900〜950Hzくらいの
クロス

2405は 2420の上を切らずに スーパーツイーター的に10khz -12dB
くらいで追加しています。

エンクロージャーはラフトクラフト製米松合板230L 実質200Lです・

ダクトはリアバスレフ スリット と色々と試してきて 今は300Bppの柔らかめ
の低音に合わせてダクトを1本に減らし 共振周波数を50Hzちかくにして設定
しているつもりです。

反射の少ない低域が盛り上がらない場所にSPを孤立して置き 測定しました。
40Hzは出ていない設定です。


当初ホーンの2420は5khzくらいからハイ落ちして 苦労しました。

リテイルマネジメントにてOH+調整してもらったら 見事な特性 高域の伸びが
蘇って帰ってきました。
ダイヤフラムをご自身で交換された方 その他 一度ドライバーの検診を
お薦めします。数年悩んできたのがウソのように晴れました。

私はジャズ主体ですが クラシックも 他のジャンルも聴くので
中域が張り出すだけでなく 低域のレンジもそこそこ欲しい 高域もそこそこ伸びて
ピラミッド型バランスでありながら響きの美しい 彫りの深い音を求めています。

f特で クロスの厚い浅い 逆相感 ピアノの音色の正確さとかは 殆ど現れませんが
あくまでも 一つの基準として 沢山データーを取ると ピンクノイズでも分かってくる
事があります。

測定器はPAA3 マルチウエイのSPを自作されるかたには 必需品かと思います。
4.5万円くらい。 

SPまでの距離は2.5mくらいと近いので中域が盛り上がると辛い。
8ΩのSP用のインピーダンス補正をしっかり入れています。

それでも630-800Hz中心にご覧の通りに盛り上がります。

球アンプの様にダンピングファクターの小さいアンプで鳴らすと
15インチウーファーの中域が盛り上がってきます。
インピーダンス補正は害もありますが私は好んで使ってきました。

2wayで 中域まで15インチウーファーを使う場合

ボーカル ピアノ のできの良さは どうやって高域を減衰させるか?に
係わってくると感じています。

絶滅種のネットワーク派の皆様 微妙な調整はネットワークでこそできる
時があると思います。頑張りましょう〜
また 間違い アドバイスがありましたら どうぞお教えくださいm(_ _)m
2wayのネットワークの配線図です。

コイルはカットコアタイプのタンゴのを好んで使っています。
ちょっと色がつくようですがDCRが小さいのは良いと思います。

416では 設計図から色々と変更し 2.3mH 高域のコンデンサーは
色々と追加モデファイしています。

アッテネーターはトランスタイプです

これで900Hzくらいのクロスのつもりです。
ネットワークはケーシングされてご覧の通りに
なっています。

トランス式アッテネーターは減衰量が正確で再現性があって
良いですが 追い込んでゆくと1dBステップでは大雑把過ぎるようです。
上のバイパスは 接続するとインピーダンス補正がかかります。

さて 永年憧れてきた ウーファー アルテックの515
フェライトタイプですけれど 如何にも強力な磁石
軽いコーン紙 期待できそうです。

ただ 200Lと416−8Aでもギリギリの容量ですので
果たして 低域不足になりやすい515で どうなるのか?
後ろから装着するタイプですのでボルトONで簡単に装着

TAD フォステクス 多分JBLも 簡単に装着できるので
後ろからの装着はGOODです。
早速測定してみます。

416と殆ど同じ条件 ネットワークもそのまま

何とネットワークは16Ωになって ハイカットが全然できていないか?
と思いきや 殆ど同じ特性です。

インピーダンス補正がそのままなので 特性も似てしまうのか?
電気的知識が乏しく分かっていません(^^;)

軸上1.5m

クロスは一見素晴らしく良くつながっている様です・・が
聴くと ピアノの音は滲んで逆相に感じる時もあり
ボーカルはいがらっぽく 完成度は低い。

ただ思ったより聴けるのにはビックリ。

低域は締まり と言うか量感が減り 寂しい。

300Bppで低音が緩いと思っていたのは何処に行ったの?って感じ。
アンプの音は SPによって大きく変わるんですね。当たり前のことですけど。
上杉さんにアドバイスを頂戴した時、ダクトの調整 SPのセッティング と
SPでの対応をアドバイスしてくださったのは 良くお分かりだったのだと
今になって思います。さすがです。

ただ低域のだぶつきや緩みが減ったせいか 高域が美しく聞こえる
様になったのが嬉しい。
416ではまず分解できなかった ウッドベースの微妙な音色の差
音の分離 そして一時感じさせる低域の力強さ 切れ
これは相当可能性が高いと感じさせてくれます。

やはりポピュラー ジャズ主体なら 416より515が良いのか??


最初に聴いた印象は オーディオ関係掲示板 に
書いてあります。
リスニングポジションの特性

低域は伸びているように測定されているけれど 部屋の影響で盛り上がっているだけで
クラシックにはもう少し低域の伸びが欲しい。

515を聴いたとき 「EVの80cmウーファーの低域が欲しい」と直ぐに感じました。
良質な低域だからか 良質なスーパーウーファーが欲しくなりまし
た。

2420+コーラルのラジアルホーン の特性

800Hzで8〜10dB減衰しているのが分かるでしょうか?

一応クロスの900Hzではー6dBを狙っています。
515Eを別の日 つまり今日測定し直してみました。

500Hzで5dBくらい盛り上がっています。

我が家では アンプのせいなのか SPのキャラクターなのか分かりませんが
500〜800Hzが盛り上がり易いです。
これが 五月蠅さ イヤミになりやすいんで 一度測定してみることをお薦め
します。

1khzで10dBくらい落ちています 800Hzでは殆ど落ちていない。
クロスが若干多めなのか それとも 2420の上の方では浅いのか?
こうなると 測定より耳で調整するしかなくなってきます。
さて416ー8Aで使ったインピーダンス補正を外してみます。

するとどうでしょう・ 凄い中域の盛り上がり!

確かに 8Ω用の コイル 2.3mH コンデンサー20μFでは 高域は減衰しません。

でも630-800Hz中心のピークは凄いですよね。
原因は分かりませが とにかく416 ではこのピークが押さえ込めなくて苦労しました。
Cが20μFと多すぎるのも クロスの手間で盛り上がる原因になっているようです。
16Ω 900Hzのクロスで 教科書ではコイルは 5.3mH コンデンサーは10μF
くらいです。

現在は 2.3mHに Cは20μF  このコンデンサーが多すぎる為に
クロス手前で ピークができるのかもしれません。

これでは音になりませんよね。
貴方様の15インチウーファー こんな感じになっていませんか?


コイルをタップ変更して 3.0mHにしてみる。
上の測定値と殆ど変わらない。コイルって意外に効かないのか?
1KHz 1.2KHzのレベルが2.3dB下がっている。

この様に効くんだ・・ コンデンサーが大きいのがピークを造るんでしょうか。
今度は手持ちのコンデンサーで9.4μFにしてみます。

中域のピークが5dB近く下がっているのが分かりますでしょうか?
コンデンサーの大過ぎで盛り上がっていたのもあるようです。

コイルは3.0mHまでしかタップがないので 今日はここまで・
聴感上も中域が五月蠅いので 8Ωウーファー用の補正を入れて
みます。

ご覧の通り見事に中域のピークが減りました。

特性では若干 1KHzくらいのクロス周辺がちょっと浅そうです。

この後 MDのホーンを1dBほど下げました。

それでバランスが穏やかになりましたので 515と416でのウーファー領域の
能率はそれ程差がないことが分かります。

それより 低域の元気がなく 音が炸裂しない 感じがつまらない。

確かにピアノはコイルを増やし コンデンサーを減らしてイヤミ 変な響きが
減りました。でも 何となく炸裂しない 爽やかさが足りない
ウーファーがのびのびなっている感じがせず 音が萎縮している感じ。

やはり 適当なパーツの種類では 適当な数値しか狙えません。
勿論音もダメ。

ネットワークをケーシングから取り出し 直ぐに何度も簡単に調整できる用に
ネットワークボードを設置しようと思います。
右チャンネルの特性 特性だけはかなり良いです。

でもピンクノイズから 音に元気が足りない感じがする・
部屋の影響  右の壁 後部のドアの影響を受けて居るみたい。
低域不足でホーンを1dB下げました。
バランスはそこそこ良く 整っています が・・

低域は元気が無くてイマイチ 去勢された上品なアルテック
全然ダメです。


さて パーツを揃え準備万端でネットワークを存分にいじってみたい。


闘い(悶絶)のスタートです。


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