デビル号は凄かった!(1993 W140 600SEL)
 デビル学園掲示板(今はイギリス紳士の居酒屋)での書き込み。こんな感じで楽しんでいます。
2006.9.21


今日、久々にデビル号の修理が終わり 理事長と私とで 役員会をしました。
そのご報告です。私のジャガーも乗ってもらいました。そして 私もデビル号に
乗せてもらいました。 やはり 私が 狂った車 だけのことはありました。



まずは 並べて記念撮影。
如何にデビル号が大きいか分かります。
それにあまりにもゴージャス こんな絵は ご先祖様からも近隣からも 身の丈を
知らなすぎる!とお叱りを受けることは必須です。



まず 理事長に私のジャガーを見てもらいます。
私の撮影した画像からは 凄く汚い車に見えたそうで 掃除した後も くすんで
真っ黒に見えたそうです。実際には綺麗だそうで 45万円の車としても そして
ジャガーのソブリンのグレード感も高いことが分かったそうです。



「これ、いいじゃない!」と ジャガーを褒めてくれる。
私を気遣う優しい理事長

実際に運転してみます。乗り心地が良く 何よりも運転し易い そしてシーマに比べて
足回りが良いのも ステアリングフィールがしっとりしているのも分かったそうです。
滑るように走る シリーズIIIを造ったメーカーです。

ソブリンが3.2の布シートとはかなり違うと言われていました。





私が 何故 このソブリンに夢中になったか? 充分に分かってくださった様です。
このまま 乗ってもよし 原資を投入し手をかけても良し 素晴らしい運命的出会い
個体であります。






さて デビル号に乗せてもらいます。 その前に見せてもらった整備内容。
濃いです。これだけやっている 600SELはそうはありません。
新品部品の嵐。このレベルの記録簿が 3年で7.8枚あるのです!
日本広しといえども このレベルの整備がされているのは ほとんどないでしょう。







ジャガーの内装がゴージャスといえども この車の前では 霞みます。
こちらは イギリスの雰囲気と違い あくまでもベンツ 史上最強のベンツ。
ゴージャスな前期型。革もソフトで良いし ウッドもジャガーを上回る質感、
木目はソブリンに軍配があがるけど こちらは物量が違う。







後部座席 比べては失礼だった。こちらは 如何に快適か? を真正面から問いただし
答えを出している。こんなに快適な後部座席の車がマイバッハ以外にありますか?






運転しました。驚いた。 V12が 一度たりともぶれない 何十分たっても同じ。
均一なビートが僅かに聞こえるだけ。そして アクセルを踏み 1cm そこから
ベルリンフィルが微塵もずれずに演奏を始める。そこから 踏み込む わき上がるパワー
ジャガーの4リッター直6 なんかで比べては失礼だった。鉄砲と大砲の差
お城とホテルの差 こんなに素晴らしいNAエンジンは他にあるだろうか?

足回り 静か ブッシュは完璧な仕事をしている。ソブリンのボロボロと全く違う。
路面の当たり 多少かたいけど 素晴らしい乗り心地だ。無音空間だから足の音が
分かるけれど それは静かすぎるから。
空調も良い ステアリングフィールも ほぼ完璧なのだ。軽いけど いい加減さがない。
デビル号の弱点かと思ってきたが ジャガーと比べて分かる。グレードが全然上なのだ。








「こんなに 乗り心地の良い 素晴らしい車だったか!」 感動しました。
私が狂ったのも当然です。ここから踏み込むと 異次元の加速が長時間続く。
2000万円の車は 伊達ではない。このレベルの車は 世界中にほとんどないのだ。
電子制御でない AT 配電盤を使うダイレクトイグニッションでないV12
アナログ時代の最高峰と言えよう。
こんな気持ちいい エンジンの車が 他にあったら教えて欲しい。
孤高の存在だった。 維持費やメンテがかかるのは当然だ。
メカの並木さんの能力、気合い、苦労があってこそ この車は存在する。








理事長は当初 ジャガーに驚いていたが、私が デビル号に 当たり前に反応している
のを見て 喜んでくれたと思う。今後も この会議室はデビル学園の関係者も集って
くれれば嬉しい。私はデビル学園を去ることはできない。
みんな 味わってくれ 車好きなら 体験して欲しい こんな世界があるんだよ!






疲れ果てたとき 家族や職場でイヤなことや辛いことがあった時 デビル号は
私を救ってくれた。何故だか 整備代を使っても直してもらいたい車だった。
当初は 恐ろしい動力性能に感動したことから始まったが そのうち W140の
600SELの存在が分かってきたのだ。人間の車に求める欲求を 上回る愉悦を
くれる。 人間の生理的快感を与えてくれる存在。工業製品でありながら 何か文学的。
人を癒し 感動させてくれる存在。

駐車場以外は普通に乗るのなら取り回しも楽。
それでも、脆弱な設計による 維持は大変だし 物理的量感は 精神的負担が大きい。
何とか 頑張って 所有し続けてもらいたいと 思った。
厳しい原資を捻出し 頑張っている理事長にエールを送りたい。

TOP