| ▼ わんこさん
> 余裕があるトランスだと安心できて性能が良くなるのか?
> と思いました。
トランスの余裕とは、容量(電圧x電流)になりますので、
今よりも大きな容量のトランスにすれば大きな電力が取り出せ
るため性能としては出力パワーを向上できます(します)。
例えば、今のMS330からMS450に変更すると
パワーで60Wくらいまで取れます。
一方、安心という観点は、おそらく故障や寿命と考えます。
トランスで壊れる原因として弱いモノは絶縁材料です。
これは熱に影響されます。
トランスの熱損失はトランス自身の損失と電線(まき線)から
の発熱です。トランス自身の損失は5%から10%程度なので
電線からの発熱が主要因と考えて問題ありません。
そのためトランスの温度を下げて使うことが故障や安定に
貢献します。
何度以下なら良いのか?
トランスは絶縁材に温度限界があることから絶縁種別という
規格が決められており、例えば最低のA種では周囲温度40℃
でトランスの最大許容温度は100℃以下です。
また、トランス内部には温度ヒューズが内蔵されており
許容温度を超えるような状態では切れて安全に保護されます。
オーディオ用で販売されているトランスは、この種別規定が
カタログなどに記載が見当たりませんでしたので、A種以下と
考えて周囲温度40℃時に、トランス表面は80℃以下で
あれば問題無いと考えています。
今回、手で触って熱く感じられなかったので、50℃以下
あたりでしょう。なので問題はありません。
もっとも寿命を出来るだけ長くしたいならば、
GTラックから出して周囲10cmから15cm以内は何も
置かないというのが自然空冷できるため条件になります。
真空管について
KT120の周囲温度は250℃以下で規定されてます。
真空管の温度(プレート)は、ヒータと動作電力の合計です。
電源に余裕があれば電力は供給できますが、これに比例して
温度が上がります。KT120の最大プレート損失60Wは
ですが自然空冷では250℃以上になってしまうので、
ファンなどで冷やすことも必要になります。
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