| さて、肝心の音はいかに。
これが、びっくりするほど立派なのです。正統的な
クラシックバランスというか、誇張がどこにもなくて
それでいて音楽のエッセンスや楽器の質感はしっかり
と伝えてしまう、説得力のある鳴りかたなのです。
280Lと較べると、物理的には明らかに劣ります。
ハイエンド・ローエンドへの伸びや、大太鼓がドーン
と鳴ったときの圧迫感、ブラスの輝きなどは圧倒的に
280Lに軍配があがります。
でも、中音部の解像度が高いのか、音楽のエッセンス
がよく伝わってきて、ともかく聞いていて楽しいアイ
テムです。それに、例のホールエコーやら、きめ細かく
調整できる音質調整は実に便利です。ちょっとソース
に問題があると見たら、音を如何様にも加工すること
ができてしまうのですから。
特筆すべきは、音質調整。ステレオでは考えられない
くらいにきめ細かく変化できるだけでなく、位相変化
や波形変化が感じられません。あのちいさな基盤には、
デジタルの音質調整器が入っているに違いない!
あと、感心するのは定位と立体感の見事さです。SP
が存在していないくらいに、音楽が空間に浮かび上が
ります。
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