[10110] 大容量フィルムコンデンサー返信 削除
2016/2/11 (木) 19:50:53 meitei
__ / __

最近は300B→2A3パワーアンプに換えて音楽を
楽しんでいます。気分が変わってなかなか良い
感じです。今日は秋葉原の損保会館で雑誌MJ誌
のフェアがあったので参加してきました。2A3
のシングルアンプの試聴会がお目当てです。

各メーカー/業者のブースも出展していて、サ
ンオーディオさんのコーナーで是を見つけまし
た。内田社長の一押しのお勧め品。フェア特価
で安価に購入出来ました。45μ+45μFのメタラ
イズド・コンデンサ。電解コンの10倍の充放電
スピードとか・・・凄そうです。


[10111] 2A3シングルアンプへ実装返信 削除
2016/2/11 (木) 19:56:19 meitei
__ / __

内田社長の説明では「低域の音の出方が変わります」
と言うお話。自分のアンプはシングル、無帰還アンプ
だから、電源のハイスピード化は音に大きく効きそう
な感じです。帰宅してすぐに電解コンデンサから是に
交換です。幸い外径寸法が一緒なので簡単に交換出来
ました。


[10112] 音は?返信 削除
2016/2/11 (木) 20:04:54 meitei
__ / __

まだ交換したばっかりですが、かなり変わる
ので驚きます。本来の2A3シングルアンプの
清涼感はそのままに、音の輪郭がはっきりし
て、解像感が上がって、なにやら見晴らしが
良くなる感じ。音場の前後感も出てくる印象
です。低域の量感はそのままですけど、骨格
がしっかりしたように聞こえます。

カートリッジで言うとMM型のM44GからMC
型のDL-103に交換した時の印象に近いかなあ?


[10115] Re:音は?返信 削除
2016/2/12 (金) 08:28:52 わんこ
__ / __

▼ meiteiさん

電解コンデンサーを大容量フィルムコンデンサーに
交換され 効果があったそうでおめでとうございます。

電気的にも物理的にも理屈は分かりませんが、
フィルムと電解コンデンサーの違いとはどの様な
違いなのでしょうか。

> カートリッジで言うとMM型のM44GからMC
> 型のDL-103に交換した時の印象に近いかなあ?


なるほど ダイナミックで切れが良くて立体感が
出る感じなんですね。
私もカートリッジはMC型が好きです。

meiteiさんは聞かれるソースからカートリッジ
では MM型を好まれてきましたが アンプの音は
特に真空管アンプの音はMC的な活きの良さを
求められるのではないか?と思います。


[10116] 理屈は良く返信 削除
2016/2/12 (金) 20:22:16 meitei
__ / __

▼ わんこさん

早速のコメントを有り難うございます。交換当初は舞い上がって
しまって、ちょっと拙速の感想で恥ずかしいです。

電解コン→フィルムコンで調べて見ると、いろんなお話が出て来
て、変化の根拠がどこにあるのか、ちょっと困惑しているのが実
情です。物理的な違いは充放電のスピードの違いのようで、約10
倍とのことで、音の立ち上がり、立ち下がり(って言うのかな?)
が良くなるようです。これが正しければ、音離れが良くなったり、
全帯域のキレがよくなるのではないかと素人的に考えました。ち
ょっと昔になりますが、フィリップスの高級ラインのCDPのアナ
ログ増幅回路の電源部で、多数の電解コンの小容量を並列使用し
ていたのが印象に残っていたのですが、その時の説明が「電源の
ハイスピード化」だったのを記憶しています。

良く話題になる「電源のインピーダンス」が改善するとすれば、
むしろ高域に効きそうですので、サンオーディオさんの「低域
に違いが出ます」と言う説明とは違ってきますし、自分の印象
とも違うし・・・ううむ。

自分の率直な感想では「きりっとしている」&「低域がしっかり
した」なのですが、この印象が「充放電のスピード」と関係した
ものかどうかは、正直なところ自信がありません。

録音との相性ですが、良く聴く60年代のポップスより70年代後半
以降の音源との相性が良くなった感じです。


[10117] Re:理屈は良く返信 削除
2016/2/12 (金) 20:25:09 meitei
__ / __

失礼しました(^^;) タイトルを書き入れる時に間違えて
リターンキーを押してしまいました。

正しくは「理屈は良く分からないのです(^^;)」でした。
どなたか教えて頂けると嬉しいです。


[10122] Re2:理屈は良く返信 削除
2016/2/13 (土) 12:42:50 ED
__ / __

▼ meiteiさん

> 正しくは「理屈は良く分からないのです(^^;)」でした。
> どなたか教えて頂けると嬉しいです。


楽しいことをされていますね。

ケミコンとフィルムコンで音質傾向が異なる理屈ですが、簡単では
なさそうです。

電源回路に使ったときの音質については、経験上、以下の傾向が
あると思います。

ケミコン:音の厚みがある、ヌケが良くない、解像度が低い     る
フィルム:音が薄くなる、ヌケが良い、解像度が高い

何故このような音質傾向になるかですが、電気理論ではESR(等価
直列抵抗)やインピーダンス特性(周波数特性)、tanδ(誘電正接)
等が関係していると言われています。

しかし、これ以外の音質変化の要因として、導体の種類、絶縁体の
種類、構造(振動対策)、ケースや外装、リード線等あらゆる
ものが関連していて、影響も大きいと思います。

したがって、アンプに実装して音質調整をするには、上記の音質傾向
を参考にしてトライしてみるしかないというのが結論です。

全く、理屈になっていなくてすみません。


[10123] Re3:理屈は良く返信 削除
2016/2/13 (土) 13:25:12 meitei
__ / __

▼ EDさん

丁寧な説明を有難うございます。やっぱり簡単な話
ではないのですね。

インピーダンス特性や tanσが効くとすると、高域
の音色に変化を与える感じがしますが、それだけで
もないのですね。サンオーディオの社長さんに伺っ
たお話しでは「信頼性が増します」と「低域の音の
出方が変わります」で、信頼性と寿命について力点
を置いていた印象でした。

> ケミコン:音の厚みがある、ヌケが良くない、解像度が低い。
> フィルム:音が薄くなる、ヌケが良い、解像度が高い。


私の印象も同様です。

HiFi方向に変化したのは確かなのですが、これまで
の「自分の好きな音色」とは方向が違うのかも知れ
ません。聴き比べでも、人によって好みが分かれて
しまう可能性があるかも知れません。電解コンデン
サーの音色の方が「好き」・・・もありえますね。



[10124] 理屈は全く分かりませんが・・・返信 削除
2016/2/15 (月) 11:00:37 J
__ / __

▼ meiteiさん
> ▼ EDさん

ずっと思ってることなのですが、
だから、知ってることでも理解してることでもないのですが。。

小さい容量のコンデンサと大きい容量のコンデンサでは、
100分の1秒とかで放出できる電力量が違いますよね。
おそらく問題になるのが電力量なので、
容量と、動作電圧の積に依存してくる部分だと思うのですが。

例えば、トランジスタアンプで終段の電圧30Vくらいを仮定します。
そのアンプの整流に100μ程度の小さ目なコンデンサが
使われていたとします。
入力信号に、100Hzの信号を、1波長だけ入れた時の
電源電圧の降下を測定します。
SPの出力によって、電圧降下は変化すると思います。
逆に100Wまで動作がまだ一定化できるって話になると、
要求されるコンデンサの大きさはどんどん大きくなっていきます。

この降下の仕方の形も、入力が、100Hzなのか、1KHzなのか
で違ってくると想像します。
周波数高いほど、短い時間に急な降下になると思うのです。

特定周波数の電力消費が電圧を降下させ、そのことが
音楽信号においてはほかのすべての信号に影響を与える。

とすると、降下するにしても、鋭く急に降下するのか、
なだらかに長く(と言ってもミリセカントレベルですが)
そうなるのでは、これもまた、音の肌合いは違ってくる
ように思います。

じゃ、その短時間での電力補充という意味合いで考えると
構造上、330μと1000μでは大きさが異なり、
小さいほうが当然早く放出できます。
PHILIPSのCDで狙った電源の高速化というのはこの辺の
理屈だと思います。そんなに消費電力が変わると思えない
CDという機材でどこまで本当に有効だったのかわかりませんが。

フィルムコンデンサとの違いという話にやっとここで
繋がるのですが、素材や動作の違い以外に、
そもそも、同じ大きさで比較されることが電源ではあまり
無いですよね。だからこそ今回の実験は貴重です。

信号経路に入れた場合、電解コンデンサの持つノイズが・・
と30年前はいわれていました。で、DCアンプ化が進んだ
のだと思うのですが、「今どきの電解コンデンサは問題ない」
と20年ちょい前にアキュフェーズの設計の方がおっしゃって
られたことを思い出します。

となると、小さい容量どうしては、もう、個性の違いの領域
かな、などと思います。
フィルムの中にも、がさつくやつ、音色のきつい奴、いろいろ
いますし。

真空管は電圧が高いので、容量の大きさと同じくらい
耐圧が要求される。そんな高い耐圧でなければ、
フィルムでも現実的にやることはできる。
そこでキャラクターの違いって話になるのではないでしょうか。

電解のノイズ吸収にフィルムをパラにする、
これも、私の経験では、フィルムより、小さい音色がこのみな
電解コンデンサをパラにしたほうが結果が好きだった記憶が多いです。

15年前のように楽しい電解コンデンサがいろいろ
選べる時代じゃなくなってしまったことが本当に残念です。

見識レベルの低さがばれる長い文章、ごめんなさいでした。

間違えてるところあったら、是非教えてください。


[10125] Re:理屈は全く分かりませんが・・・返信 削除
2016/2/15 (月) 12:16:40 meitei
__ / __

▼ Jさん

レスを有難うございます。

換装後、しばらく聴きこんでみました。やっぱり
音は変わっているようなんですが、印象を上手く
説明出来るかどうか自信がありません。

ちょっとチープな古いポピュラー音楽の録音では
腰高な印象があって、個人的にはメリットがある
のかどうか、いささか微妙な感じです。

70年代後半以降の録音だと音がビビッドで換装の
メリットを感じます。音の輪郭/コントラストが
鮮明になる感じ。カメラだと絞りを一段絞った描
写みたいになります。邦楽だと山下達郎さんとか
HiFiセットあたり、洋楽のマンハッタントランス
ファーなんかも楽しく聴けました。


電解コン:甘い音色、暖色系

フィルムコン:ちょっと辛口&寒色系への変化


倍音の乗りはあんまり変化がない印象です。解像
感はアップ、帯域的には低域より中高域の変化が
中心なのかなあ〜と思いました。

J さん、EDさんのお話を伺って、音色の変化を素
材の違いだけで説明するのは困難を伴うことが理
解出来ました。むしろ“個性の違い”の領域なん
ですかね。

真空管用の高耐圧電解コンデンサーは秋葉原へ行
っても、選べるほど種類が豊富でないのは感じて
います。あっても入手やコストに難のあるものが
中心になっているようです。

自分のアンプが三極管シングル/A級動作、non-NFB
で、とりわけ電源の影響を受けやすいのかも知れ
ませんが、今回の経験は大変に印象的でした。


[10127] とても小さい処の反応でごめんなさい。返信 削除
2016/2/15 (月) 23:32:57 J
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▼ meiteiさん

> 70年代後半以降の録音だと音がビビッドで換装の
> メリットを感じます。


なんとなくおっしゃってることがわかるような気がします。

で、ここです。
>音の輪郭/コントラストが鮮明になる感じ。
> カメラだと絞りを一段絞った描写みたい


鮮明、を創るのに、二通りあると思います。
書いてらっしゃる通り、映像の世界では40年前に
コンタックス、ツァイスレンズが言葉にしていますが、
解像度(情報量)勝負かコントラスト(エッジのキッチリ具合)か。

今回書かれてらっしゃるのは、
エッジの隈取がかっこよくなったのだと想像いたします。

>邦楽だと山下達郎さんとか
> HiFiセットあたり、洋楽のマンハッタントランス
> ファーなんかも楽しく聴けました。


よくわかるのですが、解像度勝負に持ち込むと、
また違う楽しさがあると感じています。
次回いらっしゃっていただける際にはぜひご確認ください。

> 電解コン:甘い音色、暖色系
> フィルムコン:ちょっと辛口&寒色系への変化


おそらく、フィルム・電解、それぞれ経験した
DBの違いだと思います。
面白いですねえ。。。

基本的に、甘くなる電解コンデンサは避けてきました。
辛口、寒色系フィルムも避けてきました。

ああ、納得できました。
避けて回ってるから、僕の記憶感覚が
カテゴリーに対する客観的な評価といっちしないんですねえ。。

> 自分のアンプが三極管シングル/A級動作、non-NFB
> で、とりわけ電源の影響を受けやすいのかも知れ
> ませんが、今回の経験は大変に印象的でした。


真空管は所有したことが一度もないのです。
ここはきっちり、私の知らない世界です。


[10130] ZEISSのプラナーみたいな音色返信 削除
2016/2/16 (火) 13:27:41 meitei
__ / __

▼ Jさん

そうなんです。今回の変化はレンズで言うと平面解像度
が上がったと言うよりもコントラストが上がって、音の
エッジが鮮鋭になった感じなのかな〜と思いました。

まだ理想の音とか好みの音は、しっかりイメージ出来て
いないのですが、写真で言えば「コントラスト再現性」
とか「コントラストの諧調の豊富さ」、アウトフォーカ
スの部分の綺麗な「ボケ味」なんかが目標です(^^;;

写真レンズで言えばZEISSのプラナー50ミリとか85ミリ。

さらに贅沢を言えば、綺麗な倍音の乗りとか、ちょっと
甘美な音色に憧れているんだと思います。以前に経験し
た音だと2A3アンプで駆動したAxiom80とか、同じく2A3
シングルで聴いたオイロダインSP(わんこさんの同級生
の方のお宅で体験)が強く印象に残っています。


[10133] 理屈で話すのは得意ではありませんが・・・返信 削除
2016/2/16 (火) 23:23:19 ED
__ / __

▼ Jさん

電気理論は専門のはずだったのですが、ほとんど忘れてしまっています。
脳みその隅っこに引っかかっているものを、なんとか穿り返してみました。

> 小さい容量のコンデンサと大きい容量のコンデンサでは、
> 100分の1秒とかで放出できる電力量が違いますよね。
> おそらく問題になるのが電力量なので、
> 容量と、動作電圧の積に依存してくる部分だと思うのですが。


コンデンサに蓄えられるエネルギーを求める式に、W=1/2×C×V×Vと
いうのがあります。

要するに、コンデンサに充電されているエネルギーWは、C(コンデンサ
の容量に比例し、電圧Vの2乗に比例するということです。

例えば、10Vで充電された10000μFのコンデンサと、100Vで充電された
100μFのコンデンサは同じエネルギーを持っていることになります。

> じゃ、その短時間での電力補充という意味合いで考えると
> 構造上、330μと1000μでは大きさが異なり、
> 小さいほうが当然早く放出できます。


これは単純に、必要な電流をコンデンサからTrや球に供給するスピード
を考えると、電子が流れるスピードと同じになるはずです。

理屈上で何が音質に影響を与えるかというと、主なものはESRとESLだと
思います。

ご存じのとおり、コンデンサには必ず抵抗成分(ESR)とインダクタンス
成分(ESL)があって、これg大きいとTrや球に供給する電流に比例して
コンデンサに蓄えられている電圧が低下してしまいます。

そして音楽信号が圧縮されたような一種の歪となって、音質が悪化する
のではないかと考えています。

実際には、これは音質悪化要因のほんの一部で、コンデンサ容量そのもの
やESLによるインピーダンス(周波数による抵抗値変化)の変動や、ESR
の大きさも要因になりますね。

それよりもっと音質に影響がありそうなのはノイズで、コンデンサの共振
や漏れ電流の変動、誘導等によるものが考えられます。

これらの電気的な性能は、フィルムコンデンサが有利なはずですが、実際
に使って見ると音が冷たかったり厚みが足りなくなることがあります。

やはり長年、アンプの電源にはケミコンを使ってきていて、それに合わせて
トランスを設計したりTrや球の動作点を決めたりしているからではないか
と考えてしまいます。

もちろん、高性能なフィルムコンを電源に使うことを前提にして回路を
設計し、試行錯誤して音をまとめれば良いアンプができるとも言えますね。

私はVT-62アンプでこれをやってみましたが、未だに試行錯誤中の状況です。
(泣)

長文、乱文で失礼しました。


[10141] VT62アンプ返信 削除
2016/2/17 (水) 19:07:11 こいし
__ / __

▼ EDさん

私はVT25シングルアンプに使っているすべてのコンデンサ
をフィルムコンデンサに変えたことがあります。

正直、凄く良かった記憶はありません。コストが高いだけ。

お金を掛けても音色で良いと感じたのは、

マイカコンデンサによるカップリングやスピーカネットワーク

定評あるビンテージのオイルコンデンサというところです。


電解コンデンサでは、SMGやKMGなど一般のものがトータルで
はバランスが良いて使っています。

何故かオーディオ用と言われるものにはクセがあるようで
アンプがソースを選ぶようになります。

個人的には、シルミックやブラックゲートはハッキリ分かる
特徴があってチューニングに使うことがありますが入手難。

この選択は電解とかフィルムという話では無くて、
この銘柄の耐圧はコレで、容量はコレという選択と思います。

以前はアンプの音造りとはコンデンサで行われていると
考えた時期があって、実験アンプのコンデンサを出来る限りで
同じ銘柄にすることで音色の特徴をつかむようにしました。

このチューニング方法の欠点はコストが高く付くことです。
EDさんもご承知のように、ここ数年は動作点の変更による
チューニングに変更しています。こちらは抵抗一本で変更も
できるので懐に優しいです。


[10148] Re:VT62アンプ返信 削除
2016/2/21 (日) 22:14:35 ED
__ / __

▼ こいしさん

レスが遅くなってすみません。

> 私はVT25シングルアンプに使っているすべてのコンデンサ
> をフィルムコンデンサに変えたことがあります。
> 正直、凄く良かった記憶はありません。コストが高いだけ。


やはり、そうですか。

私もVT-62の整流管直後の平滑コンデンサをフィルムの10μFに
変えてみましたが、中低域の厚みが無くなってスカスカの音に
なってしまいました。

フィルムコンを多用すると、meiteiさんも感じておられるように
解像度や音のヌケは良くなるように感じますが、音楽の土台に
なる中低域が弱くなってつまらない音になる傾向がありますね。

> 電解コンデンサでは、SMGやKMGなど一般のものがトータルで
> はバランスが良いて使っています。


やはりニッケミ製品は、外れがなくて安心して使えますね。

寿命のほうも、国産の電解コンデンサなら、無理をせずに使うと
20年以上は持つようです。

> EDさんもご承知のように、ここ数年は動作点の変更による
> チューニングに変更しています。こちらは抵抗一本で変更も
> できるので懐に優しいです。


しばらく前に聴かせていただいた、845シングルの低電圧動作は
衝撃的でした。

211や845はエッジが効いた硬質な音だと思っていましたが、
電圧を下げると柔らかくて強い音も出せるんですね。

VT-62パラシングルも、もう少しプレート電圧や電流値を変更
して、調整してみます。

思い切って、宍戸アンプのように300V、60mAとかにすると
面白いかもしれません。


[10142] Re:理屈は全く分かりませんが・・・返信 削除
2016/2/18 (木) 20:36:08 こいし
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▼ Jさん

簡単、簡素に分かりやすく筋を伝えることは難しいです。
私が意を汲めていない処もあるかと思います。誤解や間違いが
ありましたらご指摘ください。

コンデンサの用例について2つ書かれていると理解しました。

(1)オーディオの音楽信号のように常に変化している交流信号を
  忠実に伝達する。カップリング・コンデンサ。

(2)アンプがスピーカを駆動するとき、信号の変化によってアンプが
必要とする電力供給をコンデンサはできるか。

(1)では電流は流してはいけません。これは信号の変化、つまり電圧変化が
あるところに電流を流してしまうと電力の受け渡しとなります。
そこに無視できないインピーダンスが存在するとロス(消費)が生じ
忠実な伝達は出来なくなります。ロー出しハイ受けですね。

真空管は信号を入力するグリッド端子の入力インピーダンスはMΩ以上ある
ため実質上は流れないと見なせます。


(2)コンピュータなどMHzやGHzの高周波で動作するデバイスでは
バイパス用途に高周波領域でインピーダンスが低いコンデンサを直近に
配置します。今回書かれたような間に合うかどうか、間に合わなければ
電圧が下がってしまう、それが現実に起きて動作不良を起こすからです。

一方、オーディオのアナログ・アンプは数Hzから数十kHzです。
この低周波アンプの増幅素子に電力を供給するのは電源トランスです。
コンデンサはリップルの吸収(平滑化)を行っていて真の電力供給は
トランス(容量)で行なうと考えます。

コンデンサが供給すると考えると大容量のコンデンサ程良いとなりますが
これのESRはかなり大きく応答性は変えって悪くなってしまいます。

真空管は高電圧で低電流の動作なので、この点では非常に理に適って
いてオーディオ向きです。

石アンプでは、パイオニアMZ-1、NEC A10の電源部は
あるべき一つであると思っています。


[10143] Re2:理屈は全く分かりませんが・・・返信 削除
2016/2/19 (金) 09:52:18 J
__ / __

▼ こいしさん

説明、ありがとうございます。

> (1)オーディオの音楽信号のように常に変化している交流信号を
>   忠実に伝達する。カップリング・コンデンサ。


こちら、アキュフェーズ云々の件ですね。

> (2)アンプがスピーカを駆動するとき、信号の変化によってアンプが
> 必要とする電力供給をコンデンサはできるか。


主にこっちについて書いたつもりでした。

> (2)コンピュータなどMHzやGHzの高周波で動作するデバイス

オーディオ用でも、上の特性が物凄いOPアンプなどは
そうした対策をすると聞いています。
うちでもチャンデバの中はそんな風にしました。

> 一方、オーディオのアナログ・アンプは数Hzから数十kHzです。
> この低周波アンプの増幅素子に電力を供給するのは電源トランスです。
> コンデンサはリップルの吸収(平滑化)を行っていて真の電力供給は
> トランス(容量)で行なうと考えます。


ここなんです。
平滑化、わかります。電力の消費がない場合、
限りなく一定電圧に平滑できるのだと思います。
でも、消費した際、50Hzを整流していると
1秒に100回、トランスが送り出す。、最大電圧が
供給されますが、その後は供給電圧が下がります。
勿論、トランスの出す最大電圧にそろうということではなく
・・・ということは分かりますが、例えば、
100Wという出力で100Hzのサイン波を出した場合、
電源の平滑コンデンサが、(トランジスタアンプ前提)で
100μなのか、1000μなのか10000μなのかで、
出力波形を見たら形が全然変わってしまうのではないでしょうか。
だから、限度はあるものの、大容量ほど、いいと、感じてしまうのです。
これは、アンプに頻繁に100Wという仕事をさせる人と、
10W使うことも稀だという人では感じ方が違うかもしれません。

> コンデンサが供給すると考えると大容量のコンデンサ程良いとなりますが
> これのESRはかなり大きく応答性は変えって悪くなってしまいます。


ここ単独では、全く異論はない、というか、異論があるほうが変ですよね。
なので、同じ1000μ作るにも、330×3としたり
金田さんにしてもなさいます。フィリップスCDプレイヤーの
電源も、そうですよね。あれはA10と同じ設計者さんだったと
聞いたような気がします。

> 真空管は高電圧で低電流の動作なので、この点では非常に理に適って
> いてオーディオ向きです。


そうなんでしょうねえ。トランジスタアンプよりも、ずっと
トランスの影響が大きくなるように私も想像します。
電源トータルで見ても、変化しながら消費される電力への
追随という意味でも、より高く真空管アンプのほうが、
要求を満たしやすい、、ということになりましょうか。

うちで使っている低音用金田式アンプなどは、
現状のテクニカルサンヨーの製品の3倍位の値まで、
コンデンサ増設してしまっています。

如何でしょう?
書いて説明するめんどくささはよくよく理解しているつもり
ですが、引き続き、宜しくお願いいたします。


[10144] Re3:理屈は全く分かりませんが・・・返信 削除
2016/2/19 (金) 20:46:15 こいし
__ / __

▼ Jさん

レスありがとうございます、すごく嬉しいです。

> 平滑化、わかります。電力の消費がない場合、
> 限りなく一定電圧に平滑できるのだと思います。
> でも、消費した際、50Hzを整流していると
> 1秒に100回、トランスが送り出す。、最大電圧が
> 供給されますが、その後は供給電圧が下がります。
> 勿論、トランスの出す最大電圧にそろうということではなく
> ・・・ということは分かりますが、例えば、
> 100Wという出力で100Hzのサイン波を出した場合、
> 電源の平滑コンデンサが、(トランジスタアンプ前提)で
> 100μなのか、1000μなのか10000μなのかで、
> 出力波形を見たら形が全然変わってしまうのではないでしょうか。
> だから、限度はあるものの、大容量ほど、いいと、感じてしまうのです。


アンプ電源部に安定化回路が無いということですね。

出来るだけ脈流を除去するにはフィルタを多段で入れるか
コンデンサの容量を理論的にはひたすら大きくするように
なります。ところがアンプの性格上フィルタの多段は
終段への電圧低下となりアンプの最大出力スペックが
小さくなるので嫌なのでしょう。

大容量の電解コンデンサという選択と理解しました。


トランスに接続できるコンデンサ容量は、トランスの最大電流
出力値までになります。大きなコンデンサに見合った大容量の
トランスが必要で、この事例ではほぼトランスの巻き線の太さ
に比例します。

既に判っていらっしゃるのだと思いますが、
日本のコンセントの最大電流値15A以下です。

電気工事の資格も必要で、危険なので実施できませんが
例えば50A契約の家庭であればブレーカの出口からは
50A取り出せます。つまりAC100Vの取り出せる電流値は
ブレーカの制限によって決めらるだけです。
もっとも電流値に見合う線材やコンセントなど安全面から
対策は絶対必要です(燃えます)。

> うちで使っている低音用金田式アンプなどは、
> 現状のテクニカルサンヨーの製品の3倍位の値まで、
> コンデンサ増設してしまっています。
>
> 如何でしょう?


設計的にトランス許容値が守られていれば全く問題ありません。

日本で販売されるトランスは高温保護のために温度ヒューズが
内蔵されていなければいけませんので、連続負荷で許容値を
超えた使用では温度上昇によってヒューズ保護されます。
一方、電源ON時のチャージは一瞬のためオーバしてもおそらく
切れないのでスペックが分からないと怖いです。

話変わって(矛盾します)。

真空管アンプがメインなのでが、電源の安定化はしてますか?
と問われると、していません。
低域の生きとか躍動感が無くなってしまい、つまらない音に
なるからです。

一方、コンデンサ容量は大きい程良いかと言われると銘柄にも
よりますが2220Aの軽さとかキレが重ったるくなったり、
あるいはスッキリし過ぎた、少し冷たいような音になります。

結局は、22uFから1000uFの間で試聴で決定しています。



[10134] Re:理屈は良く返信 削除
2016/2/16 (火) 23:40:49 こいし
__ / __

▼ meiteiさん

> 電解コン→フィルムコンで調べて見ると、いろんなお話が出て来
> て、変化の根拠がどこにあるのか、ちょっと困惑しているのが実
> 情です。物理的な違いは充放電のスピードの違いのようで、約10
> 倍とのことで、音の立ち上がり、立ち下がり(って言うのかな?)
> が良くなるようです。これが正しければ、音離れが良くなったり、
> 全帯域のキレがよくなるのではないかと素人的に考えました。


コンデンサの充電とは、電流によってコンデンサに電荷が
蓄えられることですね。また、充電は与えられた電圧に
到達したところまでです。
つまり与える電流値が小さいと満充電までの時間がかかります。

コンデンサは内部に抵抗(インピーダンス、ESR)を持ちますが
この値が電解コンデンサとフィルムコンデンサを比較すると
かなり大きな差がありフィルムコンデンサの方が小さいです。

これが、サンオーディオの内田さんが話されたことです。

一例です。こちらのグラフの0.1kHz = 100Hzを見て頂くと
アルミ電解が約10Ω、リード付フィルムが約0.5Ωであり
20倍の差があることが分かります。

http://www.murata.com/ja-jp/products/emiconfun/capacitor/2013/02/14/en-20130214-p2

> ょっと昔になりますが、フィリップスの高級ラインのCDPのアナ
> ログ増幅回路の電源部で、多数の電解コンの小容量を並列使用し
> ていたのが印象に残っていたのですが、その時の説明が「電源の
> ハイスピード化」だったのを記憶しています。


こちらについては、私には本当か?効果の程がわからないです。
想像で言えば、電解コンデンサのESRは容量に比例するので
大きい容量のコンデンサ1つよりも小さいコンデンサの
並列接続によりトータルのESRはより小さくなるので
充放電時間が改善されるのでしょう。

私はコストが安いというのが真の理由と思っています。
コンデンサの価格は容量、耐圧に比例ですが、良く調査すると
よく使われる容量のまとめ買いが圧倒的にお安いです。
(例えば、若松通商のHPで見ても発見できると思います)。

> 自分の率直な感想では「きりっとしている」&「低域がしっかり
> した」なのですが、この印象が「充放電のスピード」と関係した
> ものかどうかは、正直なところ自信がありません。


サンオーディオの2A3アンプの回路図を見てください。
今回、交換されたコンデンサの部分は二つの機能があります。
(1)電源のリップルフィルター
(2)2A3出力回路の信号ループを形成する

(1)明らかに、容量が大きい電解コンデンサがリップル改善で
  優れます。私であれば元の電解コンデンサを使います。

(2)こちらは周波数特性に優れるフィルムコンデンサが
  優れます。

注意点としては(2)のコンデンサ容量はアンプの低域特性に
大きな影響を与えます。47uFですと100Hz当たりから下がり
はじめ、場合によってはトランスとの関係もあって数十Hz
から100Hzのどこかにピークを持ちます。

素直に100Hzから落ちればスッキリとしたサウンドになり
かまぼこ型の録音ソースは聴きやすく改善されます。

ピークを上手く調整するとソースによっては臨場感が増して
好ましくも出来ます。これはスピーカボックスでいうと
JBLの4550と似たような効果です。

以前に聞いて頂いた6V6アンプはここを68uFにすることで
量感を改善しています。

低域の特性は、スピーカ以外に部屋の特性もあって限りなく
どこまででまとめるかや悩ましいところがあります。

コンデンサに興味があるようでした下記も分かりやすいと
思います。
http://www.kotaden.com/stage4_1_index.html

http://keisan.casio.jp/exec/user/1420901832

https://www.yuden.co.jp/jp/product/tech/basics.pdf



[10135] Re2:理屈は良く返信 削除
2016/2/17 (水) 06:35:29 meitei
__ / __

▼ こいしさん、どうも〜。

やっぱりHiFIアンプでの素材の可能性と言うことでは
メタライズド・フィルムコンデンサーの方に原理的な
メリットを見つけやすいようなんですね。

しかし、得られる音色傾向はトランス、回路設計次第
で、その通りにはならない。好みの音になるかどうか
は別の話と・・・言う風に理解してよろしいでしょう
か。

今回のSV-2A3のキットでは原回路の47+47μFの電
解コンデンサーが同容量のフィルムコンに入れ替わっ
た形になりました。私のキットは1990年代の旧バー
ジョンで、現行のキットではSVシリーズ全てが、この
フィルムコンに切り替わっているようです。

どうやら、HiFiアンプとしては正常進化をしているよ
うなのですが、「好きな音になったかのか?」と言う肝
心のところでは「ちょっと微妙」だったと・・・言うの
が、なんとも悩ましいところです(^^;)


[10136] Re3:理屈は良く返信 削除
2016/2/17 (水) 08:34:41 こいし
__ / __

▼ meiteiさん

おはようございます。

サンオーディオの電解コンデンサの容量について100uFと誤った
認識でした。正しくは47uFだったのですね。ごめんなさい。

> しかし、得られる音色傾向はトランス、回路設計次第
> で、その通りにはならない。好みの音になるかどうか
> は別の話と・・・言う風に理解してよろしいでしょう
> か。


その通りです。好みや良い音色だなぁと感じるかどうかは
音楽全般の経験や知識によって、理解力や識別力が向上する
ので、それと電気回路などの技術的なことは関係しません。

例えば、私は英語を聞き分けできません。そもそもの時間も
費やしていないこと。海外生活の経験もありません。

オーディオオフでも反応するところが異なってところがある。

オーディオも同じではと思っています。


敢えて矛盾することを書きますが、
オーディオ(ハード)の過剰、制限無く、徹底した
物理特性、電気的な性能の追求というのは、
その音の差を感じることができてしまう。
その意味ではマニアな追求は意味がある。

例として、
・スピーカの磁石はパーメンジュールを使ったもの。
・トランジスタアンプで最大出力の大きいアンプ。
・NFBを掛けない状態で周波数特性や歪が少ないアンプ。
・エンクロージャの容積や作り。
・重さによるダンピング。

> どうやら、HiFiアンプとしては正常進化をしているよ
> うなのですが、「好きな音になったかのか?」と言う肝
> 心のところでは「ちょっと微妙」だったと・・・言うの
> が、なんとも悩ましいところです(^^;)


好きな方選択しましょう。あらゆるパーツや球で選択すると
さらにお気に入りとなります。

INCM/CMT
Cyclamen v3.491
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