極上 190E 2.3 たった4.5万キロで ATが壊れる


我が家に来て4年で1.2万キロ走行。現在も4.5万キロの極上190 2.3
ところが アイドリングのストール クーラーの不調2回 と 色々と不具合がでます。
今回は、女性が普通に乗ってATが壊れた。突然、2速から3速にシフトアップしなく
なりました。止まる前にRレンジに入れたりすることもしない、普通に乗っていて
壊れるモノでしょうか・・・

しゃっけんさんにお世話になり バルブボディーを外して ガバナー部分のプラスチックの
ギアが破損が判明。
そして 大変苦労しながらATを降ろして 開けてみると そこには・・・


 こんな簡単な部品で ATが壊れる何十万も修理代がかかる


     か弱い設計 が露呈

分かったからと言って参考にならないと思いますが、ご覧ください




しゃっけんさんの駐車場で馬がかけられている190 2.3。

既に プロペラシャフトは外され ミッションマウントも外されていました。
上が後ろ側。ミッションの後部でオイルフィルターを外すとこうなります。

ここを外すには前側のバルブボディーを外します。

そこで オイルパンを外し、前側のバルブボディーを外し。その奥の
バルブボディーを外したら見えました。如何にも壊れている。
これがガバナーに取り付けられているパーツです。

そうこの黄色いプラスチックが割れているのを発見。
やはり ミッションを降ろさないと修理ができません。

二人でネジを外し出しました。
ネジは17mm エクステンションを何個もつなげて外します。
狭くて閉所恐怖症になりそう・・・
マフラーの後ろを外し、エンジンマウントを緩めました。

そういえば オゾン号も解体されるとき ATを外そうとして 全然
外れなかったのを思い出します。

ネジは9つ外しました。でも割れません。もしかしたら
もう一個ネジがあるのかも・・

どうにも外れず断念したところです・ああ・・これだから

私って整備キライなんだよね・・
その後 何日か しゃっけんさんのトライが続きました 梅雨の中 申し訳ありません・・・
そしてメールが来ました ネジはもう一個あったが パイプが外れない
申し訳ないっす・・
マフラーをフロントから外し パイプははずれたものの ミッションが降りない とのこと・
しゃっけんさんからの画像。
左が前側 つまりエンジン側です。

銀色のベルハウジングが特に左のスターターモーターのある部分が
出っ張っていて 外れません。性格には ミッションのスプラインが抜けない
のです。
真下から見た模様でしょうか。

中央の茶色のがトルクコンバーターです。
その下のでかいギアみたいなのが フライホイール。
よって下がエンジン側 上がミッション側です。
 さて7月7日 七夕の日 私もお手伝いさせてもらい ATの取り外しです。
どう動かしてもスプラインが抜けません。
ベルハウジングにメクラ蓋があることを発見。
それを外すと トルクコンバーターが外れるのです!

13mmのボルトを6箇所外すとトルクコンバーターが外れ
ミッションが降りました!


 
 トルクコンバーターを外してからATを降ろす


これがセオリーの様です
外れなくて悶絶

この様に狭いスペースで作業するとココロが不安に
なります。寝返りできないのが大嫌い。
閉所恐怖症なのか・・
降りたミッション。 スプラインが長いのが分かります
でしょうか?
ATミッションは オイルクーラー シフト その他色々と
配線があり、またバルブボディーやその他 外れたら

 びよよ〜ん!

と飛んで何処にあったのか分からなくなります。
しゃっけんさんは 逐次デジカメで撮影しています。
流石 BMWやカラベルのAT自力OHの実績。
バルブボディーとミッションの間にある板を外す
上のミッションをひっくり返しして オイルパン 
バルブボディー その次のボディーを外したところ。

割れているギアが右に見えます。
右上から真下にガバナーなるギアが挿入されています。
正和モータースの並木さんに送ってもらった分解図を
参考に ガバナーってなあに? しているところ。
分からずに開けるものかなぁ・・ でも開けないと分からないし。
あれ〜 外したらクリップが飛んだ。
こうやったら戻るのか・・・

慎重な仕事が苦手な私、向いていません。
ガバナーは簡単に抜けません。
それで 反対側 から 蓋を取ってみました。

取れたのが下の丸い部分

元は ドライバーの先

あれ とれたのに何か挟まっている!!
これはオイルポンプだそうです。

ギアとギアの左側にスプリングが挟まって
います。
スプリングの奥に 黄色いプラスチックのパーツも

このスプリングが挟まった為に ポンプがロックし
ガバナーのギアが破損したと想像できます。

さて このスプリングと奥の黄色いプラスチックは
どこから来たのでしょうか?


指さしている黄色いプラスチックのパーツが
原因みたい。
これが入っている部分は ミッションの上に
逆さまにして乗せています。
これは後部のバルブボディー
一番上の画像で見える部分で、ATフィルターが
この裏に装着されます。
ただはさまっているだけのパーツ
これが壊れたのか・・・
プラスチックの蓋が外れ
バネが ビヨヨンと伸びて出て ポンプに
絡まっていたのです。
こんな パーツの為に・・・

外にもこのパーツは使われています。
どれだけのベンツ乗りが AT不調で泣いたことか・・


 あなたの ベンツも ここが割れて バネがビヨヨ〜〜ン


こうはなりたくないものですよね。


ベンツのATに限っては オイルを頻繁に交換しているだけ
では長持ちしないのであります。

 ガバナーの修理
元 AT専門店に勤務されていた 4HP22さんの ご紹介で 大阪の

ナカツジオートサービスさんを紹介してもらいました。

そこでしゃっけんさんが 質問してくれ 丁寧に教えていただけたそうです。
そして パーツナンバーも教えていただき それがディーラー スピードジャパンで購入
できることが判明しました。

 パーツ
 
201 274 0315 ガバナーのギヤ  500円
201 274 0015 上のギヤの相手方(欠けてる可能性もある)930円

126 270 0589 チェックバルブ(2個使われていましたね)470円

パーツはたったこれだけです。
チェックバルブはATを降ろさなくてもバルブボディーとフィルターともう一つのボディー
を外すだけで交換できますので、やる気のある方は予防対策として交換しておくと
良いかもしれません。

工具で指しているのがガバナーの入っている部分です。
カバーを外すと中が見える
取り出されたガバナー部分
リングを1つ外すだけだそうです。
解説書は正和モータースの並木さんから
分けてもらいました。
破折したプラスチックの歯車
それと交換された 強化?歯車
色が違います。


パーツナンバーは

201 274 0315 ガバナーのギヤ  500円
ガバナーを取り外して入れるところ
プラスチックの割れたギアが垂直のギアと
交差しているのが分かる。
相手側のギアは取り外しがもっと大変と
思われますが、今回割れていませんでした。
セカンダリーポンプ
スプリングが挟まり 支障が無いかチェック
今回大きな傷が無く そのまま洗浄で使った
そうです。
チェックバルブの交換 
しゃっけんさんの画像から説明
これが交換されたチェックバルブ
こちらにも チェックバルブが使われています。
みんな同じパーツで壊れる可能性があるでしょう。
裏側からみた 交換されたチェックバルブ
たった470円でオーナーを困らせる
チェックバルブ。

真ん中が破損した状態
右が新品

パーツナンバーは 126 270 0589
AT降ろさずともバルブボディー分解、チェックバルブを交換が
できそうな(笑)画像説明。

 素人が手を出すと当然危険
ここで ATのチェックバルブを交換しようとする人の参考に
なるかもしれませんので画像のみ添付します。

しかし もし この画像が実物と違おうとも、
ATが壊れちゃったりしても 私は一切責任を持ちません。

あくまでもご自身の 自己責任 において 行ってください。
これがATを降ろさなくても外れるバルブボディーの集合体
です。ただこれを剥がすとパッキンが再使用不能になる恐れが
ありますので 覚悟してください。

左側がエンジン側 右側が プロペラシャフト側です。
下に潜って オイルパンを外すとこの様に見えます。

右がご存じATフィルター 確か3箇所で留まっていたと
思います。
ATフィルターを外した所
そして 左のバルブボディーを外したところ。

この一体が ATミッションに装着されていて
ここまでは誰でも外せると思います。

ただ これを外した時に 3cm角くらいの三角錐状態の黄色い
プラスチックのパーツが外れます。これが分からない。


パッキンがダメになる恐れがありますのでご注意ください。
3層のバルブボディーを分解したところ。

クリックすると とっっても大きな画像 が
見えます。ダウンロード注意

 いよいよATの装着

ATの装着はいくらなんでもお任せではいけません。
車体の下にまで引き込めても 車体の下でジャッキに乗せる
その他 取り付けが難しいベルハウジングのボルトへのアプローチ
二人でやるに越したことありません。

暑い日、しゃっけんさんは水分補給用のミネラルをーターから色々と
準備してくれていました

用意されていた OHミッション。

ベルハウジングのボルトは長さが違うのでそれぞれ確認して
ガムテープでくっつけてあります。試行錯誤で落ちてしまいましたが
役に立ちました。

ちなみにセルモーターのボルト2本が一番ながく、天井の2箇所の
ボルトが少し長いです。あとは殆ど同じ長さでした。

洗浄し分けれらたボルト類。

ちなみに右側は 後で悶絶することになる トルクコンバーターを
留めるボルトと黒いプラスチックはベルハウジングにある作業用の
メクラ蓋。

左は エキマニとフロントパイプをつなぐボルト 錆びて状態が
悪い。注文し新品に換えたいパーツ。
鉄人 しゃっけん

10時間の連続作業で音をあげない。
私は途中でばててしまいました。


一緒に作業をすると その人の能力 器が
分かるものですよね。私は勝てないなぁ
途中参加てくれた こどもさん

ばてた私の代わりに 強力な助っ人になって
くれました。

こどもさんは、FLAT4で ドラッグレースを
やっています。是非 HPをごらんください。





 

悶絶したこと
 その他
1 ミッショのボルトを外すには エンジンをかたむけなければならず
   エンジンマウントを緩めた。それが結構大変 シェラウドも外す。

2 マフラー エキマニを外さないとエンジンが傾かない

3 長いエクステンションがあると楽

4 フィルターの奥のバルブボディーを外すと プラスチックの黄色い パーツが落っこちて
  それがどこにあったか分からなくなる

5 ベルハウジングのボルトを外しても スプラインが長いので
  ミッションは抜けない。  そこで トルクコンバーターをフライホイールに留めている
  ボルトを メクラ蓋を外して 6本外すことが必要。クランクを回す人が居ないと大変。

6 装着する時は ベルハウジングのボルトを完全に締める前に トルコンを留めることが
  必要。私たちは ベルハウジングのボルトを締め込んで マフラーを装着し
  ディスクジョイント そして ATの配管類を全て装着してから 気づいた!
  もう一度全てのボルトを緩めてやり直し ・・・ 疲れます

7 全てのパーツは 分解する前にデジカメで撮影すると良い
  この配管どこだっけ? とか びよよ〜ん とバネが飛んだ時も分かる。

8 私が作業したところでは、ATの左側に差し込まれているバキュームラインが
  分かり難い。 緑のプラスチックの差し込まれていた
  また 上から下に入る 黄色いコネクションのパーツは ATの中で L字型のレバーに
  引っかかっている。エンジンルーム内のスロットルの部分を外さないと 
  ひっかかりが伸びてこない。
  その他 最初に知らないでやると 大変なことが沢山。
  私はプロに任せるのが どんなに楽かと思ってしまいました(笑)


ミッション側から見た エンジン。

茶色に見える ギアのついたフライホイール?部分に
にトルクコンバーターが装着されます。

120度に6箇所 ボルトの穴があるのが分かります
でしょうか?

ここにベルハウジングのメクラ蓋から除いて
トルコンをネジ止めします。
何と 数千円のパーツ交換で 直ってしまった AT。

全てしゃっけんさんのお陰です。

とっても苦労しましたが、しゃっけんさんの パワーと気力で
直ってしまいました。


普通に走れた時は感動しました。
ちょっと小技

空調の出口。
ユルユルになって 位置が定まらないと気分が悪いですよね。
新品でもお安いパーツですが 割れていなければもったいない
です。

家具の下につけて滑りやすくするフェルトを切って
張り付けます。厚さは1mm位が良い。
厚い時は剥がせばOK。

ルーバー自体はラジオペンチでまっ直ぐ手前に引けば外れます。
入れるときは押すだけ。どんなに不器用な人でもこれだけはできる(笑)
3分で 上質な190の内装の動きが適正化。
簡単にしては満足度大です。

お試しあれ



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