初めて 真空管アンプ(6EM7)を作ってみる
&SPのネットワークのケーシングをしてもらう

ミニワン 完成↓
子供的 実験工作の楽しみの延長で アンプを作ることになりました。小さくて可愛いアンプ。机の上や枕元で
小さなシステムを置いて鳴らしてみたい。何よりも 自分で作ったアンプから音が出るのは楽しいことに違いない。

けんけんさんに 一から十まで教わりお膳立てをしてもらってトライすることができました。      
自作派の方が見て参考になることは無いと思いますが 記念すべき1号をHPにアップしてみます。
 ミニワン と名付けました。

部品点数が少ないので パーツ類は ゴージャスに設定してくれています。
パーツのブランドだけは一人前?                           

体質の良くない沼に引き込まれている様な気がします                

 

きっかけとなった けんけんさんのバッファーアンプ
鈴蘭堂のSU−2という小さいシャーシー
奥のサンスイ3500と比較すると1/3くらいの
大きさです。掃除が出来て無くて汚れていて済みません
WE-396A差動PP差(40kΩ:600Ωのトランス出し)
だそうです。                        
弦楽器が艶やかになりそれでいて細やかさや
エネルギー感がある音です。            
私もこういう可愛いアンプなら作ってみたい、
で始まりました。(いつものワガママ 人任せモード)


回路図です。6EM7はテレビ用の球だそうで 一つの球の中で前段と出力段の2つの増幅ができます。
球が2つだけと少なく済むので小さいシャーシー向け。配線その他も簡単で初心者向けです。
既に球は 差し替えて遊べるように3種類用意してくれています。


何から何までお任せです。
シャーシー加工は ご覧の通りに
実体図を造ってもらい それを張り付けて
位置決めです。
2.3時間で済むと思ったら思いの外
大変でした。穴開けを勝手にジグゾーで
やったりしたものだから・・・

穴開けの優れものユニビット ドリルの刃
リーマーまで借してもらっています。
ポンチは買いました
出力トランスとソケットの穴は ホールソーが無く
職場で残業して終えました。
入出力端子の試適をしなかったために後で
後で手間が増えてしまいました。
配線実習の日
けんけんさん宅に移動して いざ配線の手ほどき
を受けながら配線をしてみる。
実体配線図は無いので どこにどう配線するかも
教えてもらっています。
入出力端子を試適しなかったので穴開けが
ずれているのも分かりませんでした。
ミス発覚
ボリュームの位置を左右間違えて穴を開けて
しまいました。ご覧の通りボリュームが
素通りしてしまいます。試適を怠った
為に作業が遅れました。

トランスと球を試適してみるの図
電源トランスと出力トランスは
セットモノみたいに高さが同じで
綺麗です。秋葉原にトランスを
買いに行った時(10月)品切れでし
た。トランス屋さんの話だと 秋に
なると自作する人がトランスを買うの
で品薄になるそうです。暑いと自作も
進まないんでしょうね。トランスが
季節モノだとは知りませんでした。
奥に見えるのが回路図です。
初心者犬配線。半田つけの時って手が
3本欲しい。仕方ないので口でくわえて
みました。ベテランの方はこんなこと
しないんでしょうね。手つきが      
いかにも初心者しています。       

配線材はテフロン線です。曲げた線
が戻らないのが如何に助かるか分かり
ました。初心者自作の場合、音より使い
易さが第一選択になってしまいます。

アースのケーブルは黒、電圧が高い
と太く、色分け。配線の交差は     
影響が大きい部分はどの様に交差
させるかとか 色々と教わりました。
出力トランスからの出力と
ヒーター電源を配線したところ。
回路図を見ながら 配線すると
アンプの構造が分かるからいい。

出力端子まではWEのより線です。

ヒーターへの線は電圧は低いものの
電流が流れるので太め。そうか・・
基礎とノウハウを教えてもらいながら
配線しているといっぱしのマニアになった気分。
、ワイワイ気楽な話をしながらの作業
は楽しい。                   

童心に帰った感じがします。
実体配線図

はありません。ですから一人では
何もできません。けんけんさんは
回路図を見ながら ラグ版の絵を
書いて 目の前で配線を決めてゆき
ます。私から見たら凄いことに
見えますが、本人曰く経験だそう
です。ホント? 私が配線に手間取って
いる間にできあがっていきます。

ラグ版の一カ所と回路の一点が
合致すると 回路も配線もよく分かり
ます。とってもマニアな気分になって
きます。アースの考えも分かったり
とまあ ありがたい個人授業まで
ついています。         
配線を開始して9時間経過 したところ
殆どの配線と素子の接合が終わり
ました。かなり進んだ感じがします。

配線の曲げが以外に大変でした。
シャーシーが小さいのもあるでしょう。
素子の半田付けはラグ版があるので
比較的簡単です。ただし綺麗に見える
様にしたいので手ほどきを受けましたが
それが大変です。直行並行 同じカーブに
高さ・・・・ エンパイアチューブも極性で
分け、カソードとプレート その他配線を
色分けしてあります。後でトラブルの
時シューティングがし易いそうです。

ボリュームからのシールドと
後でつけるLEDの配線はけんけんさん
がやってくれています。そこそこ
綺麗に配線できているな とか
出来上がってくると頬がゆるんできて
しまいます。とっても楽しい!

夜中になりましたので今日の配線
はここまでで終わりました。
後はパーツを数個接続して
テストだそうです。          

楽しみですが時間が・・


つづく

電解コンデンサーの変更


大きいために買っていたスプラグのコンデンサーを
設計通りに設置してもらいました。


パーツ表です。
ゴージャスなパーツを使ったそうですが それすら分からない初心者です。

青年が作るんですから これくらいリッチにやってもいいですよね



ネットワークをケーシングしてもらう




スピーカーのネットワークは木の板の上でとぐろを巻き ハモニカ端子からぶら下がっていました。
見るに見かねて けんけんさんがケーシングしてくれました。ケースはタカチ電気工業で7000円
くらい。当初切り替えスイッチを使う予定でしたがコストがかかるのでご覧の様にトランス式アッテ
ネーターから端子に引いてきてつなぎ換えることによって省略しました。いつもの綺麗な配線を
見てください。現在もセッティングには満足できず調整したいものの調整し難くなったので私には
丁度良い面倒さだと思います。右の写真のとおり綺麗になり家族にも好評です。(SP BOXも
綺麗にしたいところです。                                         
左の画像のハモニカ端子の左側の黒い配線を外すとインピーダンス補正をキャンセルすることが
できます。                                                   

音は余計な音が減り静かになりました。また低音の重心が下がり分離して踏ん張りが効く感じ
になりました。仕上がりとともに音への効果を体感し満足しています。                


ミニワン 完成

子供の受験があり オーディオもままならなくなり、数ヶ月のブランクができてしましました。
それで完成間近だったので けんけんさんに完成してもらい エージング そして調整まで
してもらいました。

当初音が荒く 高域の補正を行っていたものの、エージングが進みしなやかになり
補正を外し NFを3dB程かけているそうです。簡単にNFを外すことも出来る設計に
なっています。
これで球も差し替え 色々と楽しめる。

出来上がって 音を出してみてみる ・・・

38cmのシステムが堂々と鳴るのにはビックリ!
能率が高いのもあり ロジャースに50W入れるよりパワフル。
にわかに信じられないくらいです。

300Bシングルに比べて 余裕 レンジ 奥行き しなやかさ
等では及びませんが、音が軽快でスピード感があります。
声も明瞭だけど 素直で澄んでいる。


どこか弱い300Bにくらべ 乗りが良くて音くて 音楽に浸れる音です。
それぞれ魅力が有り 何度も聴き比べてしまいました。
それ程メジャーでない球でも こんな楽しみがあるんですね。

私は分かりませんが、ハイグレードなパーツを惜しみなく使っているのも
効いているのではないかと思います。
もちろん けんけんさんのお陰であることは言うまでもありません。

自分で作った アンプが鳴るって 嬉しいものです。
見ても可愛い 鳴っても驚くほどの鳴りっぷり、 そして色々と分かって楽しめる
とても良い経験をさせてもらいました。


最終の回路


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