第三段階 (プロって素敵!)


 何度バネを換えたり、ショックを調節したことでしょうか。
 当初、BMPで購入したキャンバー調節可能なゴムアッパーマウントは強度が足りず
 ショックが動く前にマウント内でアッパーが動いておりました。つまり、ノー減衰力だった
 訳です(笑)

 それはそれは、気が遠くなる様な素晴らしい乗り心地でありまして、走行中ステレオのボタン
 が押せないのです。あれだけ硬い足が欲しかった筈なのに、吐き気がしてくるとイヤになります。

 ただ、車高を自分の好みにするのって 何て素晴らしいんだ!と思いました。
 美しいスタイルに、ホイールとタイアが綺麗に被さり加減を調節して見られる、車高調のメリット
 の一つであります。

 ただ、リアはズリズリしようにも、メンバーが動くのかジャダーが出て思い通りに運転できません。
 リアメンバーの付け根は、ドイツ車の会議室で私が名付けましてが、アップルパイ状態、人に
 言わせると、ミルフィーユ状態になっておりまして、腐りの進行、足をやろうにもボート上の天体望遠鏡
 状態でありまして、困り果てておりました。


 先のランホップさんの紹介で、510ブルーバードでクラッシックカーレース車両のドライバーとして
 一緒させてもらった方を紹介してもらいました。IRSと言うラリー関係のショップでオリジナル車高調
 足回り制作、リアメンバー周辺のリペアと補強をお願いすることにしました。素人の制作では限界が
 ありますし、プロのセッティングを知りたいのもありました。勿論、ボディーの補強なんて私に出来る筈
 もありません。


 レストア&制作 メニュー

  アラゴスタ(オランダ製)ショック、メルベ(?)2段階バネによる車高調制作 
   オーリンズみたいに、ナックルの部分をオランダに送ってもらってショックがケースになっています。
   フロントバネ 1次4.9Kg/mm 2次9.8Kg/mm リア 1次 4.4Kg/mm 2次 8.8Kg/mm
   ショック    データー忘れましたが12段階調節 フロントはショックのトップ、リアは室内でネジ式調節
   リアのアッパーはピロボール化、リアショックの下端もピロ化

  リアメンバー周辺リペア補強
   鉄板をはぎ取り、あてて補強

  リアメンバーブッシュ リジット化
   リアメンバーブッシュを取り去り、アルミカラーを造ってもらいリジット化

  フロントメンバー補強
   フロントのメンバーはロアアームの付け根とステアリングギアBOXの接合部が割れていました。
   あて板して溶接補強

  フロントアームのピロ化
   ロアアームとテンションロッドのブッシュは大変弱いです。E24、E28の弱点とも言えるでしょう。
   サーキット走行1回と山道2回で千切れていました。ピロボールを加工して装着

  デフの後端のリジット化
   デフの動きが大きいそうで、後端のマウントを造ってもらいリジット化  


 以上2ヶ月以上の作業と、二桁万円の後半(これも驚くほどのお安いお値段)でやってもらいました。感謝

 で、乗ってみました。こどもさんとほそモールさんも同乗しています。ギュイ〜〜ン!
 おお、足回りいいんでないの!と言おうとした時、室内に壮絶な音が響きました。
 高速道路だと後部にグラインダーが稼働しているみたい。難聴になりそう。携帯電話で話をすると
 相手が音で聞き取りにくい。(皆様、携帯電話の相手が運転中で声が聞こえないって経験はまず無いと
 思います)

 各所のリジット化によって、元々盛大に唸っていたデフと、ミッションの音が伝わってきたのです。

  うるさ〜〜い!

 走行時のインプレッション

   まず、日光サーキットでシェイクダウン。走って思わず頬が緩んで緩んで・・・いや〜嬉しかったです。
   ギア比が合わず、殆どのコーナーが入り難いローギを使わざるを得ませんでした。デフは唸って
   LSDは殆ど効きません。足回り 造ってもらった甲斐が有りました!

   7年落ちの610S(225−50−16は何とか使えましたが、少しでもコーナーリング中ですと空転
   して前に進みません。
   デフが効かないので、山盛りアンダーを消すことも出来ませんでした。

   途中、減衰力を代えてみたり、リアの車高を下げてみたり、8年落ち?の235−40−17のスリック
   を後輪に使ってみたりしましたが、似たような傾向でした。ちなみに、硬化したスリックだと、最初は
   スタッドレスより滑りますが、10分も走っていると610Sよりグリップしました。お尻フリフリからプッシュ
   アンダーが強くなる変化が楽しめてお得?(笑)
   
   タイム的には、無茶苦茶アクセルを踏むことしか知らない運転しかしないのもありますが、47秒台と
   凡庸でした。
   

  筑波では

   筑波では2回走りました。1回目はヘビーウエットからほんのり湿り状態。6月だったでしょうか。
   そうそう、パワーはスーパーオートバックスで220馬力でした。最初に買った時の手つかず状態で
   209馬力、マフラー、エアクリーナー、プラグ交換で11馬力アップしたことになります。
   気持ちいい300馬力への道は遠いです

   タイアはウエットでこれまた7年落ち(笑)のRE71です。でもタダのRE71でなくて、71R。ウエット
   用のです。これは結構良かったです。パワーのある車にもコーナーでビビッている人より優位だった
   かもしれません。タイアって古くても結構使えるもんですね。

   セミウエットで13.1秒 タイトコーナーで空転します。ギアも2速でムーン状態でした。

  筑波の2回目

   7月の気温35度の中で2回目を経験しました。熱いのなんの!

   運良く、大変めでたい事に、走行会の寸前にパワーウインドウが壊れまして、水温計も不調、
   電動ファンもお休みしだしました。直結で電動ファンは回しっぱなしでなんとか最後まで走れました。
   熱かったぞ〜 ミッションからの暖房が凄いんです。シフトロッドが火傷しそうに熱くなってサウナ状態
   でした。

   フロントのキャンバーは当初1度15分程度だったそうですが、目一杯付けました。そして秘密兵器の
   近代GT300用のブリジストンの210−50−16をフロントに装着。最初からグリップします(笑)
   キャンバーとバネの関係は良さそうで、最終コーナーでもフロントが逃げる感覚は激減しました。
   リアは相変わらずの8年落ち?の235−50−17スリック。 最初はプラスチック状態でしたが途中
   からグリップを発揮しだしました。でも、もしかしたら前後方向にはグリップしていないかもしれません。

   タイムは12.4がやっと。1800のユーノスに引き離されたり、アルテッツアに抜きつ抜かれつって感じ
   でした。そうそう、ブレーキはカーボンメタルですが、フカフカになって戻らなくなります。キャリパーが熱で
   変色したのか、ピンク色になっていました。限界でした


 走りはまあまあです。青年が時々サーキットに行って走って遊ぶには足回りが良くなったので納得できます。
 ただ、問題は町乗りです。音がうるさいし、振動も凄い、クーラーは軽井沢だし、クラッチは足強化タイプです。

 中古ミッションは音がでかくて限界、デフはバックラッシュが酷いし、併走している人がミーーーンって聞こえる
 程音が出ています。先のブレーキもタコがブレーキラインに直列で4匹程入っているし、サーキットでは
 弱すぎます。

 生活賭けてでも、大リペアをしてもらいたいぞ〜!