介護保険が始まって


4月1日より全国で介護保険が始まりました。
東大和市でも他の市と同様に、介護認定を申請された型は、当初想定されていた申請者数より
下回りました。それでも、6合議体が夜7時ごろから遅くまで、熱心に審査が行われました。
市の職員の方達も大変です。

ケアプランの作成も広い介護の知識が必要とされ、書類も非常に多く 簡単ではありません。
居宅サービス事業者の人たちも、それぞれ新たな試みに知恵を絞り対応を迫られていると思われ
ます。

認定審査では、マスコミで報道されているとおり、痴呆部分の評価があまり介護度に反映されて
いるとは言い難いなどの問題があります。

施設で介護を受けている人に対して、独居で頑張って生活している人の介護度の評価も、厳しく
行われる可能性もあります。頑張って自力でやろうとすればするほど、介護度が低く評価されたり、
自立して行くほどサービスが低くなる等、以前の措置行政によって行われていた福祉サービスとは
違った方向がでることもありえるのです。

ただ、世界中を見てもどんな制度でも、満点の制度なぞありえないに違いありません。
未曾有の高齢化を控え、私達、介護者、要介護者 介護に無関係な人達も含め全ての市民が、
高齢者の介護を如何に公正に効果的に、効率的に、そして永続的に行って 幸せな老後を送れるか?
を考え実行しなければならないことだけは明らかです。その中で、頑張っている人たちを見て
応援して行かなければなりません。

最後の時間に向かって如何に充実した 幸せな時間をすごせるか?

大切で難しい問題だと感じています。


*口腔内の問題の認知の低さ*

多摩地区歯科医師会連合会では、訪問調査員の方達に口腔ケアの大切さを示したパンフレットを作成
し配布させていただきました。
また、東京都歯科医師会でも写真付きの訪問調査委員の方達への案内を配布しています。

それ程、要介護者の口腔ケアの重要性、口腔ケアを行うことの効果が知られていないのが現実なのです。
高齢者の死因のトップにある、肺炎は、かつて誤飲が主な理由と考えられてきました。
ところが、口腔内の清掃を行い、寝ている間の自然に肺に流れる口腔内の細菌を制御することによって
その肺炎がかなり予防できることは以外に知られておりません。

しっかり噛むことによって、立ち上がることができたり、片足立ちができたり、腰の踏ん張りが効いたり
握力が増進することも多くの介護者は知りません。

噛むことによって、大脳皮質の血流量が増大し、痴呆の予防に役立ったり、免疫の活性が高まること
もあまり知られていません。

介護者の人は、思いの外 歯科治療を遠慮して慣れていたり、我慢していることが多いのです。
また、口臭は、介護する人たちにとっても重要な問題です。


 食べること 寝ること 排便すること

これが満足にできないで、幸せな生活と言えないのは その立場になれば誰でも感じることでしょう。
QOL(クオリティーオブライフ)と言われて久しいですが、口腔ケアは その鍵を握っていると言って差し支え
ない程、大切なのであります。

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