12分で終わったお歳暮号


 夢の635を手に入れた私。でも乗ってみて夢から覚めてしまうには、思ったより時間と原資がかかりました。
 
 取りあえず、ヲーターポンプを交換してもらって、乗れるようにしたもらいました。
 乗るとまず驚くのは、煙です。私は煙は嫌いではありません。頑張っている感じがしていいです。
 アクセルを全開にして走ると、そうですね・・・ルームミラーに後方の車が見えなくなります。昔、害虫駆除の
 消毒車がまいた煙を想像してもらえば、当たらずとも遠からず。

 そんなボロい車でも、軽自動車しか無い私には嬉しいパワーとBMWのビック6ヨーロッパ仕様の218馬力
 (おそらく160馬力くらいしかなかった)バージョンを運転している喜びを感じたのであります。
 煙が出るのは、ピストンとシリンダーのクリアランスが手で動くほどありまして、どうりで吹け上がりが
 
  異常に軽い ご機嫌レスポンス
 
 だったのです。

 ギアのシフトノブは簡単に外れますので、後ろに車が居るときに、わざとシフトノブを抜いてカラオケの練習を
 したりしますと、とっても受けました(笑)

 *さもしい*私は、当然車検をとってしまい、みなさんに「止めろ」と言われるのに直したり、手を加えたり、
 整備に出したりしてまいました。 BMPやバーバリアンと言うアメリカのBMWのパーツショップのカタログを
 もらって、そのパーツの安さと、カタログショッピングの面白さの為に、あれこれ夢を見てしまうようになりました。
 

 この顛末は、ニフティーのFICARNの9番会議室のログに「犬のおねだり日記」として残っております。
 悪戦苦闘ぶりをご覧下さい


 FICARで知り合った 旭屋さん(こどもさんと勉強中の画像有り)に、BMW専門ショップの素晴らしいメカニックの
人を紹介してもらいました。
 *闇ガレージのオーナー*として紹介されていますが、本当に素晴らしい経験と人柄と技術と知識で、
 車をいじる楽しさを分かりやすく教えてくれました。この方のお陰で、土壺にはまる速度が一気に加速したとも
 言えるでしょう。ああ、幸せ!


 夜仕事が終わって、ご飯も食べずに世田谷まで出かけ、正装のつなぎに着替えて、足回りを交換したり、
 あれこれやらせてもらいました。そこには、BMW、アルピナ、シュニッツァー乗りのマニアが群れていまして、
 皆さん大の車好き。それも自分で手を加え、変なプライドを見せる人など一人もいませんでした。
 どうしたら、安く直るか、何が流用できるか?レースにはどうしたらいいか?
 車好きに内外の差は無いのを知りました。

 セダンオフと言う、ドイツ車、古い車、そして日本車を含め面白い車の走行会を含んだオフラインミーティングの
 幹事をさせてもらってたので、お歳暮号で美しい走りを披露したく、思いっきりお歳暮号にのめり込んでしまいまし
 た。パーツカタログを見ているうちに、記憶がなくなり、気づいたら

  膨大なパーツオーダーのFAX(無意識FAX)

 を何度したことか。タダでもボロ過ぎる車はお得でないと言う当たり前の事実にまだ気づかなかったのです。

 そして、第5回セダンオフが瑞浪YZサーキットで開かれました。確か、1997年のことでした。

 一見美しいお歳暮号、走りました。ビンビンエンジンを回しました。ブレーキは全く効きませんです。
 ネオバもフロント900kgの加重には、205では全然足りませんでした。LSDは入っておらず、バネもレーシング
 ダイナミクスのショートを更に4cm切っただけで、フルバンプ。でも、美しいからいいのさ!
 シロケットさんのHPで勇姿はご覧になれます。

  12分で、ヘッドガスケットが抜けて終わりました、ガクッ

 1万円の車に100万円以上つぎ込んでしまったでしょうか?帰りに旭屋さんとローダーで名古屋ー東京間を
 1.5往復して、やっと、何でみんなが止めろ、と言ったのか分かったのであります。
 ホント、賢いって素晴らしい(涙)

 よい、教訓、学習をしたのであります。