| ▼ わんこ さん、ED さん
とてもいやなキーワードが出てきて、震えています(^^;)。
そう、ジッタというやつ。
ジッタによって受け側で 0/1の変化(電圧レベルの閾値より上から下か)の読み取り位置がずれてしまった場合、PCMの世界ではサンプリングの狂いとして音の変化に繋がる問題は理論上も考えられますね。
そして厳密には、放送信号はデジタルデータとして扱いますが、PCMは電気信号として処理されます。
伝送用に変換されたデジタルデータはフレームやパケット単位で送られる非同期転送ですが、電気信号は同期転送。 伝送レートとサンプリング周期が完全に一致していないと、ビットの読み損ねが起きるという理屈。
観測された事実優先で、STBからTVにデジタル信号のHDMIで送ると音質が変わる原因をさらに考察しました。
適切に動作する前提として、まず送出するSTB側と受けるTV側でクロックが完全に同期していなければなりません。
受信側の動作クロックは外部の基準信号に合わせる外部クロックと、受信した信号のクロック情報を元にする内部クロックがあります。
そして映像ではなく音を重視するなら、受けるTV側はクロックをSTBからの信号で生成する内部クロック動作でなければなりません。
(複数のデジタル信号を切り替える場合にはそれぞれの映像フレームの位置を合わせておかねばならないので、外部の基準信号に依存する「外部クロック」とするのが主流。)
内部クロック動作では、ジッタによりクロックが収束しない挙動がでます。
これは、送り側の信号に含まれるジッタにより、受け側がクロックの微調整を繰り返すために起きます。 となると、STBからHDMIで受けてる側でPCM音声の劣化があり、その理由がジッタによるものと仮定した場合、STBのHDMI出力回路のクロック精度が低いためとの推測になります。
さらに、追従できないアライメントジッタが起きると、データの真正が保証されない現象となるかも知れない。
でも、そこでまた辻褄あわなくなるのは、HDMIの信号はSDIと同じく、映像と音声とシリアル通信で送る規格だということ。
音声データは映像フレームの有効領域外に重畳され、映像フレームは必ず先頭の同期情報から読みだすので、映像情報で同期がとれていれば音声情報もアライメントもそれほど気にする狂いは起きない筈。
少なくともSDI信号の処理では先頭の同期情報(SAV=Start of Active Video)がとれないとエラーを発報します。
民生品でHDMIで受信するような機器では、エラーは無視してそのままデコードしてしまい、聴感上の違いに現れるのかな。
HDMIで音質が劣化する理由について、ノイズを受けてデータが化けてしまうためと考えられるレポートがあったので、コメントを分けて書きます。
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