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[4142] Re:FM-24WS羨ましいです!返信 削除
2006/12/19 (火) 19:23:10 えきさいと
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▼ わんこさん

> えきさいとさんは お店でのあの音を聴かれたんですね。
> 私も あのJBLのスピーカーから あでやかで結構力感がある
> 音がしたので 購入を決意しました。
> エレキットの安いアンプがベースでしたが かなり良い音でし
> たよね。


私も店頭で聴いた瞬間、「このトランス、欲しい!」と思いまし
たが、懐具合が寂しかった為に断念しそのままになっています。
わんこさんは購入されて実際に試されているのですから、まだ手
にできていない私としては羨ましい限りです。

> > まず、回路を拝見してですが、試してみて頂きたいポイントを
> > 2点挙げさせて頂きます。
> >  1.カップリングコンを最大0.47μF位まで大きくして
> >    みる。素材も併せて検討。コスト面を含め東一のO.P
> >    辺りがお薦め。
>
> カップリングコンデンサーはDC漏れを防ぐのが第一だと思いますが
> その数値の値については 全く分かっていません。
> 少し大きくするんですね。
> こちらの↓
> http://wanko.cside8.com/cside/6ca7/P1010416.JPG
> 初段のプレートからの1000V0.1μFを
> 0.47μFに交換するのでしょうか?
> これは どういった意味合いがあるのか よろしければお教え
> ください。


最近のコンデンサーの絶縁性能は実に優秀ですから、余程古い物
でなければDC漏れは殆ど気にしなくても構わないと思います。
カップリングコンは何より信号情報を余さず伝える性能こそ求め
られるべきですから、可能な限り良い物を使われますようお薦め
します。
回路ではカップリングコンにとっての負荷(300Bのグリッド
リーク)抵抗が200kオーム以上ですから0.1μFでよいと
いう計算になるのでしょうけれど、実際の音質は?となるとなか
なか計算通りにはいかないのがこの部分です。
低い周波数まで通すには、スピーカーネットワーク同様にコンデ
ンサーの容量をある程度多くしなければなりません。またコンデ
ンサー自体の素材も音質に少なからず影響してしまいますので、
これにコストも含めますと選択すること自体なかなか大変です。
同様の回路構成で私が試しました結果では東一のビタミンQ表示
のO.P(オイルペーパー)0.47μF630Vが好かったも
のですからお薦めさせて頂きました。


> >  2.300Bカソードのセルフバイアス用コンデンサーを
> >    100μF程度に減らしてみる。B電源平滑部の容量と
> >    バランスを取ると好い結果が得られると思います。
>
> 270μF 100Vのコンデンサーのことでしょうか?
> あまりにも初心者で呆れられているかもしれませんが
> どうかご容赦をm(_ _)m


その通りです。ここも経験値からの事ですが、B電源部がチョーク
10Hと100μFケミコンによるフィルタ回路を構成しているの
に対して、300Bカソード側が270μFではf特的にもエネル
ギーバランス的にも不釣り合いではないかと思います。この辺りが
低域音の締まり具合に効いてくるのではないでしょうか。


> > 更に、当方の載せかえ実験で感じた事ですが、出力トランスを
> > ファインメットにしたなら;
> >  3.チョークもファインメット品にしてみる。再生音全体が
> >    より正確に、そして情報量もアップすると思います。
> > ノグチの300Bアンプの音の秘密はどうやらファインメット
> > チョークにあるとの事。
>
> これは ショップの方とのメールでもアドバイスがありました。
> ファインメットがどういった材質なのかも分かりませんが、
> 出力トランスとして F2003と聞き比べると 大変音が細やかで
> それでいて滑らか F2003が少し粗いと感じた(無帰還)
> くらいです。


ここは理論的にご説明するのが一番難しい部分です。ファインメ
ットという素材の正式名称が「ナノ結晶軟磁性材料」ですから、
結晶の粒子がナノメートル級に小さいという事のようですが、
この事が磁極の遷移スピードを格段に素早くそして敏感にできる
要因だそうです(専門用語ではバルクハウゼン効果というらしい
です)。この性能を活かせるのがオーディオ用トランスであり
チョークトランスと言えます。現状でもFM−24WSの中・高
域の音質がその性能を表している筈です。
これを電源チョークに置き換えて考えてみますと、200mAも
の大電流が流れている中でもμA以下の微弱な電流変動に敏感に
反応してくれるのがファインメット・コアであり、ご使用中の
A−4004チョークはオリエントコアですから鈍い反応しか
してくれません。この差が増幅回路の音質性能に大きく影響する
ようです。ですから折角出力トランスをファインメットにしたの
ですから、その性能を如何なく発揮させるには直に繋がっている
電源チョークもファインメットにすべきと言える訳です。


> 現在我が家の300Bは無帰還の低域に ちょっと落胆しておりまして
> 何とか使える様にしたいと思っています。


カップリングコンの容量を大きくする事で最低域まできちんと情報
伝達できるようにして、カソードのコンデンサーとB電源部のケミ
コンの容量をバランスさせる事で300Bが創り出すエネルギー
を正確に出力トランスに伝え、更には電源チョークも出力トラン
スのスイングにきちんと追従するファインメットにすれば、必ずや
豊かでタイトな低域音が聴ける筈です。24WSの特性グラフを
見ても低域音がしっかり出ない筈がないのですから。

落胆するにはまだまだ早すぎです。やるべき事はたくさんあります
よ。頑張って下さい。


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